
お酒を楽しむ時間をより豊かにしてくれるのが、相性の良いおつまみです。ビール、日本酒、ワイン、ウイスキーなど、それぞれのお酒には最適なおつまみがあります。今回は、お酒の種類別におすすめのおつまみと、その組み合わせの理由を詳しく解説していきます。
目次
お酒とおつまみの基本的な考え方
なぜおつまみが重要なのか
お酒とおつまみの組み合わせは、単なる食べ合わせ以上の意味があります。適切なおつまみを選ぶことで、お酒の味わいが引き立ち、逆におつまみの美味しさも際立ちます。これを「ペアリング」と呼び、近年注目を集めている楽しみ方です。
また、おつまみには胃を保護し、アルコールの吸収を穏やかにする効果もあります。空腹時の飲酒は体に負担をかけるため、適度なおつまみと一緒にお酒を楽しむことは健康的な飲酒の基本でもあります。
ペアリングの基本原則
補完の原則
- 淡白な味のお酒には濃厚なおつまみ
- 濃厚なお酒にはさっぱりとしたおつまみ
調和の原則
- 似た風味同士を合わせる
- 同じ地域の食材とお酒を組み合わせる
対比の原則
- 甘いお酒に塩辛いおつまみ
- 辛口のお酒に甘いおつまみ
ビールに合うおすすめおつまみ
定番おつまみとその理由
枝豆 ビールの定番おつまみとして愛される枝豆は、塩味がビールの苦味と絶妙にマッチします。また、枝豆に含まれるたんぱく質がアルコールの分解を助ける効果も期待できます。
から揚げ ジューシーなから揚げの油分が、ビールの炭酸と苦味をまろやかにします。レモンを絞ることで、さらに爽やかな味わいが楽しめます。
冷奴 シンプルな冷奴は、ビールのキレの良さを引き立てます。薬味として使うネギや生姜が、ビールの風味をより豊かにしてくれます。
ビールの種類別おすすめペアリング
ラガービール(アサヒスーパードライ、キリン一番搾りなど)
- 刺身、寿司
- 焼き鳥(塩)
- 生春巻き
- カルパッチョ
エールビール
- チーズ盛り合わせ
- ローストビーフ
- ナッツ類
- チョコレート
日本酒に合うおすすめおつまみ
日本酒の特徴を活かすおつまみ
日本酒は米から作られるお酒のため、和食との相性が抜群です。特に魚介類や野菜を使った料理との組み合わせは、日本酒の旨味を最大限に引き出します。
刺身・寿司 新鮮な魚の旨味と日本酒の繊細な味わいが調和し、互いを引き立て合います。特に白身魚には辛口の日本酒、脂の乗った魚には純米酒がよく合います。
焼き魚 塩焼きにした魚の香ばしさが、日本酒の風味を際立たせます。特にサンマやアジなどの青魚との相性は格別です。
煮物 だしの効いた煮物は、日本酒の優しい甘味とよく調和します。筑前煮や肉じゃがなど、家庭的な煮物がおすすめです。
日本酒の種類別ペアリング
純米酒
- 天ぷら
- おでん
- 湯豆腐
- 茶碗蒸し
吟醸酒
- 白身魚の刺身
- 蒸し鶏
- 野菜の和え物
- 上品な和菓子
本醸造酒
- 焼き鳥
- いか焼き
- 漬物
- おにぎり
日本酒に合う食べ物の詳しい記事はこちら
ワインに合うおすすめおつまみ

赤ワインのペアリング
赤ワインのタンニンと酸味は、肉料理との相性が抜群です。特に牛肉を使った料理は、赤ワインの深い味わいを引き立てます。
ステーキ 牛肉の旨味と脂が、赤ワインのタンニンを和らげ、ワインの果実味を際立たせます。特にミディアムレアの焼き加減がおすすめです。
ハンバーグ ジューシーなハンバーグは、赤ワインの重厚感とよく合います。デミグラスソースとの組み合わせで、より深い味わいが楽しめます。
チーズ 熟成チーズの濃厚な味わいが、赤ワインの複雑さを引き出します。特にカマンベールやブルーチーズがおすすめです。
白ワインのペアリング
白ワインの爽やかな酸味は、魚介類や野菜料理との相性が良好です。
白身魚のムニエル バターで焼いた白身魚の優しい味わいが、白ワインの繊細さとマッチします。レモンを添えることで、より爽やかな組み合わせになります。
生牡蠣 海のミネラル感豊かな生牡蠣は、白ワインの酸味と絶妙に調和します。特にシャブリとの組み合わせは定番中の定番です。
サラダ 新鮮な野菜のサラダは、白ワインの軽やかさを引き立てます。オリーブオイルベースのドレッシングがおすすめです。
ウイスキーに合うおすすめおつまみ
ウイスキーの楽しみ方とおつまみ
ウイスキーは、ストレート、ロック、ハイボールなど、飲み方によって合うおつまみも変わります。
ストレート・ロックの場合
- ダークチョコレート
- ナッツ類(アーモンド、くるみ)
- ドライフルーツ
- チーズ(チェダー、ゴーダ)
ハイボールの場合
- 串カツ
- 焼きそば
- お好み焼き
- フライドポテト
スモーキーなウイスキーとの組み合わせ
アイラウイスキーなどのスモーキーなウイスキーには、燻製料理がよく合います。
スモークサーモン 燻製の香りが共鳴し、深い味わいを楽しめます。
ベーコン 塩気と燻製の風味が、ウイスキーの複雑さを引き立てます。
焼酎に合うおすすめおつまみ
芋焼酎のペアリング
芋焼酎の甘い香りと深い味わいには、郷土料理がよく合います。
豚の角煮 コラーゲンたっぷりの角煮が、芋焼酎の風味を引き立てます。
薩摩揚げ 鹿児島の名産品同士の組み合わせで、地域性も楽しめます。
麦焼酎のペアリング
麦焼酎のすっきりとした味わいには、あっさりとしたおつまみが合います。
湯豆腐 優しい味わい同士の組み合わせで、穏やかな時間を楽しめます。
白身魚の刺身 麦焼酎の清涼感が、魚の旨味を引き立てます。
季節別おすすめペアリング
春のペアリング
桜の季節
- 桜餅と純米酒
- 筍の煮物と白ワイン
- 菜の花のお浸しと辛口日本酒
夏のペアリング
暑い季節
- 冷やし中華とビール
- そうめんと冷酒
- かき氷とスパークリングワイン
秋のペアリング
収穫の季節
- 秋刀魚の塩焼きと熱燗
- 栗ご飯と純米酒
- きのこ料理と赤ワイン
冬のペアリング
寒い季節
- おでんと熱燗
- シチューと赤ワイン
- 鍋料理とビール
家庭で楽しむおつまみ作り
簡単に作れるおつまみレシピ
5分で作れるおつまみ
- アボカドとトマトのサラダ
- アボカド、トマトを角切りにしてオリーブオイルと塩で和える
- 白ワインとの相性抜群
- クリームチーズの味噌漬け
- クリームチーズを味噌に一晩漬けるだけ
- 日本酒との組み合わせが絶品
- ツナマヨ春巻き
- 春巻きの皮にツナマヨを包んで揚げる
- ビールのお供に最適
作り置きできるおつまみ
週末に作っておけるおつまみ
- 鶏ハム
- 鶏胸肉を塩麹に漬けて低温調理
- どんなお酒にも合う万能おつまみ
- マリネ
- 野菜や魚介をオリーブオイルでマリネ
- 日持ちが良く、ワインに最適
お酒とおつまみを楽しむマナー
適量を心がける
お酒は適量を守って楽しむことが大切です。厚生労働省が推奨する適量は、成人男性で日本酒換算1合程度、女性はその半分程度とされています。
おつまみで健康管理
おつまみには以下の栄養素を含むものを選ぶと、健康的な飲酒ができます。
- たんぱく質:枝豆、豆腐、魚介類
- ビタミンB1:豚肉、玄米おにぎり
- ビタミンC:野菜、果物
まとめ
お酒とおつまみの組み合わせは、無限の可能性があります。基本的なペアリングの知識を身につけることで、より豊かな飲酒体験が楽しめるでしょう。
大切なのは、自分や一緒に飲む人が美味しいと感じることです。定番の組み合わせにとらわれず、様々な組み合わせを試してみてください。新しい発見があるかもしれません。
美味しいお酒と美味しいおつまみで、素敵な時間をお過ごしください。適量を守って、健康的にお酒を楽しみましょう。