この記事でわかること
おでんの具材の中でも、とろとろに煮込まれた牛すじはご馳走感があり、特に人気の高い一品です。しかし下処理を怠ると臭みが強く残ったり、いつまでも硬いままだったりと失敗しやすい食材でもあります。この記事では、食品関連の営業として精肉店とも長年取引をしてきた私が、牛すじを失敗なくとろとろに仕上げるコツを解説します。結論は、「下茹でで臭みとアクを徹底的に取る」「圧力鍋や長時間煮込みで繊維をしっかりほぐす」ことです。この2ステップさえ押さえれば、家庭でも専門店のような牛すじが作れます。
なぜ牛すじは下処理と長時間の加熱が必要なのか
牛すじはコラーゲンを豊富に含む部位で、じっくり時間をかけて加熱することでコラーゲンがゼラチン質に変化し、とろけるような食感が生まれます。逆に加熱時間が足りないと、コラーゲンが変化しきらず硬いままになってしまいます。

また、牛すじは血合いや脂身が多く付着しているため、下処理をせずに使うと臭みが強く出てしまい、出汁全体の風味を損なってしまいます。しっかり下茹でしてアクと臭みを取り除くことが、雑味のない上品な仕上がりへの近道です。
牛すじの具体的な下処理と煮込み方
まず牛すじは食べやすい大きさに切り、たっぷりの水から茹で始めます。沸騰したら一度茹でこぼし(茹で汁を全て捨てる)、再度水を張って茹でこぼすという工程を2〜3回繰り返します。この「茹でこぼし」を丁寧に行うことで、臭みとアクの大部分を取り除くことができます。
下処理が終わったら、圧力鍋を使う場合は水と牛すじを入れて加圧し、20〜30分程度で驚くほど柔らかくなります。圧力鍋がない場合は、通常の鍋で弱火のまま1.5〜2時間、途中でアクを取りながらじっくり煮込みます。竹串がすっと通り、箸で簡単に切れるくらいの柔らかさになれば下煮の完成です。

下煮ができた牛すじは、おでんの出汁に加えてさらに煮込みます。牛すじ自体からも良い出汁が出るため、他の具材と一緒に煮込むことでおでん全体の味わいに深みとコクが加わります。牛すじは味が染み込みやすい食材なので、他の具材より少し早めのタイミングで出汁に加えるとよいでしょう。
保存と時短のコツ
下処理と下煮を済ませた牛すじは、煮汁ごと冷凍保存が可能です。週末にまとめて仕込んでおけば、平日は解凍しておでんの鍋に加えるだけで手軽に本格的な一品が楽しめます。牛すじは冷めるとゼラチン質が固まるため、煮こごり状になった煮汁も、そのまま温め直せば美味しいスープとして活用できます。
牛すじ以外の部位との違い
牛すじと似た存在に「すね肉」がありますが、すね肉は赤身が多くすじの量が少ないため、煮込み時間はやや短めでも柔らかくなりやすいという違いがあります。牛すじは純粋にコラーゲン質の多い部分のみを指すことが多く、とろけるような食感を求めるなら牛すじ、肉の旨味をしっかり感じたいならすね肉、というように使い分けるのもおすすめです。また、牛すじは部位によって硬さにばらつきがあるため、購入時に大きさが不揃いな場合は、下茹での際に硬そうな部分だけ先に鍋に入れ、時間差で加熱すると全体が均一な柔らかさに仕上がります。
よくある質問
Q. 圧力鍋がない場合はどれくらい煮込めばいいですか?
A. 弱火でアクを取りながら1.5〜2時間、竹串がすっと通るまでが目安です。
Q. 下処理した牛すじは冷凍できますか?
A. 煮汁ごと冷凍保存が可能です。週末にまとめて仕込んでおくと平日の調理が楽になります。
Q. 茹でこぼしを省略するとどうなりますか?
A. 臭みが強く残ったまま煮込むことになり、出汁全体の風味を損なってしまいます。手間はかかりますが、茹でこぼしは美味しさを左右する重要な工程なので省略しないことをおすすめします。
Q. 牛すじの下処理は前日にやっておいても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。むしろ時間を置くことで味が馴染みやすくなるため、前日に下処理と下煮まで済ませておき、当日はおでんの出汁に加えて仕上げるだけにすると、当日の調理がぐっと楽になります。
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まとめ
牛すじをとろとろに仕上げる秘訣は、丁寧な下処理による臭み取りと、コラーゲンがゼラチン化するまでの十分な加熱時間です。手間はかかりますが、その分ご馳走感のある一品に仕上がります。すでに柔らかく仕込まれた牛すじをお取り寄せしたい方は、下記の記事もご覧ください。
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